男の和服着物ファンの方に人気の袴を特集していきます。
時代劇などで和装に興味を持った方は、袴にも憧れをもっていますよね。
特に、袴は「男の和服着物の醍醐味」です。
コーディネートの幅が広がりますので、ぜひ身に着けてみましょう。
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1. 袴の種類
大きく分けると2つです。
馬乗り袴(うまのりばかま)
木綿の袴です。大正時代の学生風。
・二股に割れており、それぞれ足を入れる事が出来ます。
馬に乗りやすいよう設計されています。
行灯袴(あんどんばかま)
御召地(おめし→光沢のあるドレッシーな生地)の袴です。大正時代の女学生風。
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・筒状になっており、女学生用に考案されました。
足を入れる筒ではなく、ほぼスカート状です。
今は、男性用のものもあります。
格と用途
4つに分かれます
1.礼装用
平袴で紋付に使う袴で、生地は精好仙台平(せいごうせんだいひら)の縞模様です
2.舞踏用
舞台用(芸能)の袴です。
相引(あいびき→袴の横、裾から脇明き止まりまでの長さ)部分が短くなっているのが特徴です。
3.お洒落用
形は礼装用と変わらず(平袴)、素材が御召(おめし→表面に凹凸があり光沢感もある上品な生地)、紬(手で紡いだ糸を使ったカジュアル生地)系です。
4.普段着用
野袴(のばかま)と呼ばれるカジュアル袴(普段用)です。
例
軽衫(かるさん)
武道袴(ぶどうばかま)
形
平袴
現在の裾が広がった形状の袴。主に礼装・略礼装系です。
袴は専用の生地で、密度が高く地厚です。
素材によって、フォーマル度が変わります。(例えこの形状でも、木綿の物はカジュアルです)
※同じ平袴の仲間でも、舞踏用の物は相引(裾から脇明き止まりまでの長さ)部分が短く、微妙に形が変わっています。
野袴
主に普段使い系です。
形は太いズボン状で、動きやすく快適です。
素材は木綿などが多いようです。
最近は工夫されていて、
チャックやポケットなどが付いている物も販売されています。
裁着袴(たっつけばかま)
お相撲の土俵で掃除している人が着用しています。
足首が脚絆(きゃはん→足のスネを保護する布)でキュッとすぼまっています。
非常に動きやすいです。
江戸時代には伊賀忍者が着用したことから
通称、伊賀袴(いがばかま)です。
軽衫(かるさん)
イメージでは水戸黄門のような感じです。
裁着袴(たっつけばかま)ほど絞っていませんので、
比較的現在のズボンに近い印象です。
素材
フォーマル度高
精好仙台平(せいごうせんだいひら)
・仙台で生産される袴地です。
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御召(おめし→凹凸があり光沢感もある上品な生地)
・お茶席などでも使いやすい、略礼装向けです。
⇧
紬(手で紡いだ糸を使ったカジュアル生地)
・お洒落用で、ジーンズのような感覚です。
観劇や食事会などにも使えます。
特に無地の紬地はあると便利です。
木綿
・作業着として実用的な素材です。
フォーマル度低
色柄
フォーマル度高
グレーの縞模様
⇧
色無地(色は自由)
⇧
縞以外の柄
フォーマル度低
2.合わせ方
用途
礼装
長着
黒紋付き・色紋付きに
袴の種類
精好仙台平(せいごうせんだいひら)のグレーの縞模様
用途
略礼装
長着
色紋付きに
袴の種類
御召(おめし→凹凸があり光沢感もある上品な生地)の無地袴
用途
お洒落用
長着
御召(おめし→凹凸があり光沢感もある上品な生地)、紬(手で紡いだ糸を使ったカジュアル生地)の羽織+長着
袴の種類
御召(おめし→凹凸があり光沢感もある上品な生地)、紬(手で紡いだ糸を使ったカジュアル生地)の無地袴(縞も可)
同系色・トーンを合わせて
用途
普段着用
長着
紬、木綿の長着
袴の種類
紬、木綿地の袴
色合わせは自由
関連記事>>【男の和服着物の種類と格の見分け方】図解で解説!6つのシーン
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3.袴の付け方
紐の結び手前までは皆同じです。
袴の付け方(前半)
長着(ながぎ)を着て帯を一文字(いちもんじ→一の字に結ぶ事)に結んでおきます
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長着の裾端を持って、後の帯に端折って折り込みます
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端折った周辺をキレイにたたみます
袴に足を入れられるように開いておきます
※男性用として、殆ど馬乗り袴が主流ですが、今回は行灯袴になっております。
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前紐をあてます
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前紐を後の帯結びに交差するようにしめる
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紐を右脇で交差させます
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下側の紐を折り返します
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折り返した紐は前の紐と重ねます
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後で紐を結びます
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袴の腰にあるヘラを帯に差し込みます
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腰板(こしいた)をしっかり腰に密着させます
⇩
後ろ紐を前に持って行きます
⇩
前で後ろ紐を結びます
袴の付け方(後半)
横十文字結び
・一般的な結び方です。礼装に結びます。
左右の紐を重ねます(右紐が上)
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このまま前紐の下に入れ込みます
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重ねた下側を真上に上げて、巻き付けていきます
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もう一方の紐を7~8cm幅に折りたたみます
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たたんだ紐を正面中央に置きます
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下からたたんだ部分を巻き付けるようにします
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巻き付けている紐の残りが20cm位になったら、横十字の形にします
上と下それぞれ2~3cm出るようにします
横一文字結び
・変形型です。普段でも、改まった時でも大丈夫です。(お茶などでも使われます)
帯結び前までは、横十文字の方法です。
下の紐を畳んだ紐の中央にどんどんまいていきます。
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下に余った紐を横に持ち上げて、袴の前紐の下にかさね、始末します
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一文字になった結びが左右対称に整えて完成です
結び切り(駒結び)
・簡易型です。野袴(のばかま)などには良いと思います。
後紐の左右を前で交差させます
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左紐をからげ、下から引き揚げます
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右の紐を上から下へおろします
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おろした右の紐を袴紐の下から上に通します
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紐を全部上にひきあげます
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上下の紐を交差させて結びます
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紐を左右に引き結び切ります
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余った紐の残りは、両脇の紐にからげて隠します
袴の畳み方
関連記事>>【男の和服着物の簡単な畳み方】時間ない方必見!プロ御用達の2種類
4.ポイント
・袴を取り入れると、ドレス感がコントロール出来ます。
・シーンに合わせて使い分けると、着物ライフがより楽しくなります。
・普段のの袴の活用でより便利になります。
・袴の付け方をマスターしましょう。
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以上、男の和服着物の袴でした。
袴と言うと、礼装系を思い描いてしまいがちですが、
意外と普段からお召しになる方も多く、動きやすいと言います。
洋服で言う所のズボンなので、取り入れやすいかもしれないですね。

文化bunka【男の裏着物の研究家】