和服着物モッズにとって洋服も大切なアイテムです。
特に、洋服全盛の現代において「今っぽさ」とは「洋物感」の事です。
今回はこの「今っぽさ」を出す為、洋服知識の勉強法について学んでいきます。
一緒に見ていきましょう。
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要点だけであれば3,ポイントをご覧下さい
目次
1、何を学ぶか(目的)
洋服は大きく2つのジャンルに別れます。
↓↓↓
・トラッド
(U-NOTE様より引用:https://u-note.me/note/47503705)
伝統的な服装です。
スーツスタイルも流行を経て、完成しています。
・ニュースタイル(モード+ストリート)
(ARINE様より引用:https://arine.jp/articles/45827)
最新ファッションです。
スタイルの出処がメゾンのサロン(パリコレなどデザイナー主体)か、路上(一般の民衆主体)かで別れます。
よって、学ぶ所は
トラッドの歴史
モードファッションの歴史と最前線
ストリートファッションの歴史と最前線
となります。
計3つです。
また、ただの洋服フリークでは無いあなたには
(和装に洋物を取り込む視点から)
それぞれ以下の5点に注目しながら学んでいきたいです。
五つの視点
↓↓↓
・アイテム
組み合わせるアイテムに関する知識です。
アイテムの種類と用途を学びます。
これにより、取り入れの勘が養われます。
・スタイル
今までに作られたファッションスタイルが存在しますので、これを学びます。
歴史と共に作られたスタイルの発生、時代背景、思考などです。
本来のスタイルを知る事で、和装に裏付けが出ます。
・服の組み合わせ
カジュアルウェアでジャンルを跨いだ相性などを学びます。
洋服の中での組み合わせを知る事で、和装でのアイデアを生みます。
・小物使い
洋小物の組み合わせを学びます。
小物は特に、和装へ取り入れ易いので覚えておいてください。
・MIX度合い
洋服も他文化の服装を取り入れています。
和装でも参考になります。
これは自分のスタイルの「異文化率(洋物MIX度)」をどのくらいにするのかを考えながら見ていきましょう。
洋服の上着やパンツを取り入れる方は洋物MIX度が高く、小物程度取り入れる方は洋物MIX度が低いでしょう。
2、具体例(手段)
・トラッドの歴史
目的
正統な洋服を語れるようにする。
要素
(時代背景)
貴族の文化が色濃く残る服に比べ、民衆化し、機能的になった服。
原点は、サックスーツ。19世紀から20世紀にかけ完成された紳士服の基本です。
アイテム
おもに、スーツ、ジャケットスタイル。シャツにネクタイ、ソックス、ドレスシューズ。
スタイル
スーツスタイル
イギリス ブリティッシュドレープスタイル
(オーダースーツ Pitty Savile Row様より引用:https://www.order-suits.com/british.html)
イタリア クラシコイタリアスタイル
(オーダースーツ Pitty Savile Row様より引用:https://www.order-suits.com/classico-suit.html)
アメリカ アメリカントラディショナルスタイル
(オーダースーツ Pitty Savile Row様より引用:https://www.order-suits.com/archives/1971)
カジュアルスタイル
アイビースタイル
(Everyday fasion week ss19様より引用:http://gucryohei.seesaa.net/article/458674802.html)
プレッピースタイル
(B-RENT様より引用:https://www.bigsize.co.jp/coord_item/9939/)
組み合わせ
基本、ジャケット、パンツ、シャツ、ネクタイ、ドレスシューズの組みあわせ。
カジュアルウエアもスーツスタイルからの変形で、ジャケットの代わりにブルゾンを羽織ったり、ブレザー(替えジャケット)にしたりと、大胆な組み合わせはみられない。比較的ルールが分かりやすい。
小物使い
ポケットチーフ、カフリンクス、靴下、ハット、ネクタイの合わせ、ドレスシューズの合わせ方は参考になる。
例え、直接これらの小物を使わなくとも、アクセントの入れ方具合は取り入れられる。
MIX度合い
トラッドアイテムを例に上げると、ネクタイ、ダッフルコート、バスクシャツ、ベレー帽等が挙げられます。
ネクタイはクロアチア軍のスカーフから、ダッフル、バスクシャツは北欧の漁師の服から、ベレー帽はスペインのバスク地方の帽子から取り入れています。
本・雑誌
古書、
'50s&'60s メンズファッションスタイル 吉村誠一 誠文堂新光社
映画
ゴッドファーザー 72年
(映画.com様より引用:https://eiga.com/movie/44529/)
ティファニーで朝食を 61年
(映画.com様より引用:https://eiga.com/movie/46909/)
ニューヨーク・ニューヨーク 77年
(Filmarks 映画様より引用:https://filmarks.com/movies/25768)
勝手にしやがれ 60年
(映画.com様より引用:https://eiga.com/news/20150117/2/)
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・ ストリートファッションの歴史と最前線
目的
ストリートファッション、自然発生のファッションを語れるようにする。
要素
(時代背景)
第二次大戦後、プレタポルテ(既製服)が拡大。若者が質の高いアイテムを手に入れられる状況が出来ました。
アメリカ・イギリスを中心に豊かな生活を送れる10代が現れ、彼らの為のスタイル「ストリートファッション」が形成されます。
アイテム
スポーツウェア―(ジャージ、スウェット、Tシャツ、ベースボールキャップ)、ライダース、ジーンズ、スニーカー、ラバーソール、モッズパーカ、ボンデッジパンツ、ネルシャツ
スタイル
テッズ
(ローカルエンタメ情報サイト「POPdee」様より引用:http://popdeep.com/rubbersoledshoes-teddyboy
モッズ
(nostos books様より引用:https://nostos.jp/archives/128098)
フィフティーズ
(YosukeFunabashi様より引用:https://twitter.com/YosukeFunabashi/status/1185101293934673920)
ロッカーズ
(CarMe[カーミー]様より引用:https://car-me.jp/ahead/articles/8960)
スキンズ
(バイクショップしばた&モトクラシックのブログ様より引用:https://ameblo.jp/bikeshopshibata/entry-12742715405.html)
パンクス
(NOTE artoday - chiaki様より引用:https://note.com/artoday/n/nc698943a4eef)
スラッシャー
(バンドTシャツを120%楽しむ方法様より引用:http://blog.positivedive.com/?tag=%E5%88%9D%E6%9C%9F%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF)
ヒップホップ
(GXO様より引用:https://blog.gxomens.com/hip-hop-street-fashion-history-vol-1/)
グランジ
(MINARI.様より引用:https://minari-media.com/wear/352/)
ヒッピー
(わさび様より引用:https://wa-sa.bi/enjoy/1910/)
組み合わせ
ジャケット、シャツ、パンツの基本的組み合わせ(アイテム自体がカジュアル化)に、スポーツウエア、ワークウェア、軍服などをうまく組み合わせます。
スーツスタイルもカジュアルスタイルも大胆な組み合わせがみられ、ジャンルをまたぐ合わせ方がおもしろいです。
ドレッシー×カジュアル(ブレザーにスウェットパーカ)
スポーツ×ワーク(ジャージにデニム)
東洋×西洋(ヒッピータイダイ染めアイテム)
小物使い
カジュアルハット、キャップの使い方。
リュック、アクセサリー、バンダナ、サングラス。
MIX度合い
アイテムで言うと、アロハシャツ(浴衣、着物でシャツを作る)、ヒッピーのゴア民族衣装。洋服圏外の要素を取り入れます。
本・雑誌
ROOTS OF STREET STYLE 高村是州 グラフィック社
(amazon.co.jp様より引用:https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%AB-%E9%AB%98%E6%9D%91-%E6%98%AF%E5%B7%9E/dp/4766108957)
ストリートファッション 1945ー1995若者スタイルの50年史 PARCO出版
TAKE IVY(テイク アイビー)ハースト婦人画報社
(amazon.co.jp様より引用:https://www.amazon.co.jp/TAKE-IVY-%E5%BE%A9%E5%88%BB%E7%89%88-%E6%9E%97%E7%94%B0-%E6%98%AD%E6%85%B6/dp/4573021396)
Mods!(モッズ)洋書 Richard Barnes Plexus Publishing Ltd.社
(amazon.co.jp様より引用:https://www.amazon.co.jp/Mods-Richard-Barnes/dp/090600814X)
THE TEDS (ザ・テッズ)洋書 Chris Steele-Perkins Dewi Lewis Publishing社
(amazon.co.jp様より引用:https://www.amazon.co.jp/Teds-Chris-Steele-Perkins/dp/1899235442)
ウエブのストリートスナップ
映画
さらば青春の光 79年
(WHERE IS MY MIND?様より引用:http://whereismymindmedia.blogspot.com/2014/01/blog-post.html)
ロッカーズ 78年
(amass様より引用:https://amass.jp/15739/)
理由なき反抗 55年
(ameblo J-andy様より引用:https://ameblo.jp/j-andy/entry-12515271137.html)
乱暴者(あばれもの) 53年
(ameblo BLISSWEAR CLOTHINGのブログ様より引用:https://ameblo.jp/blisswear-clothing/entry-12645363373.html)
時計じかけのオレンジ 71年
(エンタミート様より引用:https://dream.jp/entmeet/article/612c651f6fbb6a084ca6c048/)
イージーライダー 69年
(映画.com様より引用:https://eiga.com/news/20221203/11/)
シド&ナンシー 86年
(CINEMORE様より引用:https://cinemore.jp/jp/erudition/1986/article_1987_p2.html)
マッドマックス 79年
(HOLLYWOODBASE様より引用:https://hollywoodbase.shop-pro.jp/?pid=93562812)
グリース 78年
(CINEMORE様より引用:https://cinemore.jp/jp/erudition/1334/article_1335_p2.html)
・モードファッションの歴史と最前線
目的
メゾン系・デザイナー系の流行を語れるようにする。
要素
(時代背景)
第二次大戦後、有名メゾンが女性を美しく飾る服で流行を創り出してきました。
男性の流行は主にテーラーが担当していましたが、社会的な需要が生まれ、
スーツ、カジュアル以外の新しいエレガントスタイルがパリコレ、ミラノコレなどで発表されるようになりました。
パンクのヴィヴィアンウエストウッド、黒の衝撃コムデギャルソン、ソフトスーツのアルマーニ、脱構築のマルタンマルジェラ、スキニースタイルのエディスリマン。
アイテム
初期はトラッドメインでいたが、後期はストリートまで幅広く網羅しています。
スーツからジャージ、スニーカー、サンダルまで。
スタイル
モードパンクス
(軽音部様より引用:https://ameblo.jp/dearkc-kitanoda/entry-12711249513.html)
カラススタイル
グランジ
(get ready(30代男の物欲と服ログ)様より引用:https://makkikka.hatenablog.com/entry/2021/06/12/2008%E5%B9%B4%E9%A0%83%E6%B5%81%E8%A1%8C%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6)
スクールパンク
(Tumblr様より引用:https://www.hiro5gmt.com/raf-simons-brand/)
組み合わせ
スーツやトラッドカジュアルを基本にしながらも、ストリートファッションと変わらない状態になっています。
全体的にはドレッシーで、ジャケット、パンツ、シャツ、ネクタイにブルゾン、スポーツウェアなど。
小物使い
細かい所まで計算されているので参考になります。
ネクタイの細さ、バランス、バッグの大きさに素材選び、帽子の合わせ方や種類。
バンダナやストール、マフラーの巻き方。
アクセサリーチョイス。
スニーカーの紐変えや加工。靴下の色など。
MIX度合い
デザインソースとして、民族衣装を参考にするデザイナーは多く、色々な切り口で取り入れています。
ジャポニズム
エスニック・フォークロア
また、タキシードなどの礼装をカジュアルに、中世時代のアイテムを現代にMIXすることもやってのけます。
本・雑誌
WWDのメンズコレクション特集(バックナンバーあり)
(pinterest.WWDJAPAN様より引用:https://www.pinterest.jp/pin/468655904970062846/)
ROOTS OF STREET STYLE 高村是州 グラフィック社
(amazon.co.jp様より引用:https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%AB-%E9%AB%98%E6%9D%91-%E6%98%AF%E5%B7%9E/dp/4766108957)
Irving Penn Regards Issey Miyake Irving Penn Jonathan Cape社 ← 確か和訳版もあったはず?
(amazon.co.jp様より引用:https://www.amazon.co.jp/Irving-Penn-Regards-Issey-Miyake/dp/0224059661)
映画
モード
ヨウジヤマモト・ドキュメンタリー
(PR TIMES様より引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000143.000034350.html)
アメリカン・ジゴロ 80年
(Masanobu Onishi様より引用:https://amalfi.co.jp/fashion/%E6%8B%98%E3%82%8B%E3%82%AA%E3%83%88%E3%82%B3%E3%81%AE%E7%BE%8E%E5%AD%A6%E3%81%A8%E3%81%AF-3/)
・補足(洋服アイテムの歴史や詳細について)
本・雑誌
別冊ライトニング 枻出版社(えいしゅっぱんしゃ)月刊誌のムック本
その他、メンズファッション雑誌のアイテム特集本
※注意
一通り目を通します。
今のファッションであれば、月刊誌を1年間読むとある程度の知識が頭に入ります。
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3、ポイント
・ まず、洋服の勉強で何を学ぶのかを明確にします(例、洋小物を和装に取り入れる際の知識獲得)
・大まかに3つのジャンルを学びます。トラッド(伝統スタイル)・モード(デザイナーファッション)の歴史と最前線・ストリート(路上ファッション)の歴史と最前線
・ アイテム・スタイル・服の組み合わせ・小物使い・洋物MIX度合いなどに注目します
・ 具体的には、本・雑誌や映画で学んでいきます
以上、男の和服着物の洋服勉強法でした。
今の時代、洋服は無視する事が出来ません。
一通りの知識は必要になります。
和服・洋服共に精通する事は「洋物MIX」であれ「古典」であれどちらも深みが出ますので、ある程度身につけておきましょう。
ライン@のアカウント変更しました!(2021年2月13日)
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