男の和服着物の現代化

【男の和服着物の琉球】沖縄文化を現代に取り入れる4つの方法とは?

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和服着物において、沖縄の影響はとても大きな物でした。

沖縄は大陸との貿易により、当時とても先進的な染色技術を持っておりました。

さらには南国の気質が随所に見られ、日本本土の人達にとって珍しい物ばかりです。

当然、和服着物はこの琉球文化を積極的に取り入れていきます。

そして今やそれが古典にまでなっています。

今回はこれらの琉球文化を学んでいき、今後の自身のスタイルに活かしていきましょう。

文化
お急ぎの方へ

要点だけであれば3.ポイントをご覧下さい

1.スタイル

歴史

1429年から1879年の450年間、琉球諸島を中心に存在した王国です。

1429年、第一尚氏王統の尚巴志王の三山統一(さんざんとういつ→3つの国を統一したこと)によって琉球王国が誕生したとみなされています。

最盛期の総人口は17万人ほどでした。

王家の紋章があり、左御紋(ひだりごもん。左三つ巴紋に似ている。沖縄方言:フィジャイグムン)と言われます。

謝恩使要求の不履行などを口実にされ、薩摩藩の島津氏から侵略を受けました。

文化的には日本や中国の影響を受けつつ、交易で流入する南方文化の影響も受けた独自の文化を築き上げています。

 

文化的特徴

以下、3つの特徴。

↓↓↓

・チャンプルー気質(ごちゃ混ぜ)

中国と日本、東南アジアの影響を受けています。

・なんくるないさー精神(南国特有の明るさ:なんとかなるよ)

南国らしい明るさが人柄・服飾・振る舞いに出ています。

・海の影響(生活・仕事全てに影響)

ニライカナイ(海の彼方には聖域があるとする考え方)宗教観にも。

服装

琉装(りゅうそう 沖縄語:ウチナースガイ)

琉装は琉球国特有の服装で、中国大陸の漢服や日本の着物の影響を受けながら発展しました。

16世紀頃に身分制度(王家、一般士族、庶民)が確立され、その服装も身分や階級によって色、柄模様、布地の種別をもって区別していきました。

基本的には気温の高い沖縄での生活にあったような、腰あたりに細帯を締めてその上から着物を着て、合わせたところをつまみ腰帯に挟んで着る方法(ウシンチー)です。

袖も広めで、風通しが良い様に工夫されています。

 

基本的な琉装

麻の着物(クルチョウ)←一番上に着る

金襴織りの着物←その下に着る

大帯(うふうび)←6m

細帯

独特の結び方

 

特徴

衿が長い

長襦袢が筒袖(つつそで→細く筒の様な袖)

広袖(ひろそで)

独特の帯結び方

 

身分制度

大きく3段階(王族・士族・平民)に分かれていたようです。

↓↓↓

王族(男性)と一般士族(男性)

色において最上が黄色、その次に紫色、水色、藍色となり、階級別に冠や帯などで示します。

また

ちなみに、身分の高い女性は紅型(びんがた)の正式な衣装(ウミナイビ)を着ます。

礼装度は黄色地・水色・うす紅色の順。柄の大小などにも決まりがあったとされます。

また士族の女性は絣(カスリ)や上布を着ます。

 

平民(男性)

男女違いは無いようで、主に芭蕉布(ばしょうふ→古代布と呼ばれる植物繊維)を着ていたそうです。

 

着付け方

男性はほとんど和装と変わらず、大きめの帯で固定し、複雑な結び目を前にします。

女性は普通、帯を締めません。

これはウシンチーと呼ぶそうです。

腰の細帯を締め、上に着物を着て、合わせた部分を細帯ではさむというものだそうです。

代表的な服飾品

紅型(びんがた→鮮やかな染め技法。)

明るく鮮やかな色使いの染色技法です。

14世紀頃、当時の中国・東南アジアとの交流で原型が生まれたと言われています。

そして現在の型染め(かたぞめ)が確立したのは17世紀頃。

「紅(びん)」とは色の事、「型(がた)」とは模様のことを指し、「紅型」とは鮮やかな型染めのことです。

明るく鮮やかな色使いの染色技法です。

 

紅型にも種類があり

・首里型(しゅりがた)

主に王族等、上流階級が身につけたカラフルな紅型。

非常にゴージャスです。

・那覇型(なはがた)

主に中流・下流階級が身に付けた大人しめの紅型。

落ち着いています。

 

琉球絣(りゅうきゅうかすり→手で紡いだ糸の織物)

14から15世紀頃、絣(かすり)の技法が琉球に伝わったと言われています。

絣(かすり)とはインドで生まれ、東南アジアに伝わり発展した織物からの技術です。

日本の着物において、この技術は琉球絣(りゅうきゅうがすり)が元祖ではないかと言われています。

特徴は幾何学模様に織り込まれた図柄で


・トゥイグワー(2羽の小鳥イメージ)
・イチチマルグム (5つの丸雲イメージ)

など南風原町(はえばるちょう)が産地として有名です。

非常に手間がかかり、1日1〜2mしか織れないと言われています。

 

花織り(はなおり→刺繍のような抽象的な柄の模様が特徴の織物)

・首里花織(しゅりはなおり)

上流階級向けに作られていた織り物。

技法

両面浮き花織、緯浮き花織、手花織、経浮花織

ちなみに首里花織(しゅりはなおり)と首里花倉織(しゅりはなくらおり)を合わせて首里織(しゅりおり)と呼びます。

 

・読谷村花織(よみたんざんはなおり)

特徴は緯糸(よこいと→横糸)を浮かせる事で柄を織る所です。(裏に糸が渡る事)

柄の例

銭花(じんばな)→お金イメージ

房花(おーじはな)→房形イメージ

風車花(かじまやーばな)→風車イメージ

 

・知花花織(ちばなはなおり)

特徴は経糸(たていと→縦糸)を稼ぐことで模様を出す。

祭りの衣装として作られていた為、デザインが貴族向けとは一味違います。

 

・与那国花織(よなぐにはなおり)

特徴は与那国島で織られている両面浮花織(りょうめんうきはなおり)で、文字通りどちらも表にできる織物です。

古い歴史があるようで色が結構落ち着いています。

 

ミンサー織り

沖縄で作られる木綿で織られた帯です。

17世紀頃、インドから木綿栽培が入ってきて始まりました。

絣(かすり→色糸で柄を出す手法)柄の織物です。

名前の由来は諸説ありますが、有力なのが2つ。

綿狭織(めんさおり)の呼び名の変化した説。{狭織(さおり→狭くてて細い帯)}

綿紗(めんさ){綿花糸で織った荒い織物の意}の説です。

原点は、女性から男性に贈ったミンサーウという藍一色の帯です。

これは通い婚時代の風習だそうです。

柄にも思いを込められており、5つと4つの四角形が織り込まれており、いつ(5つ)のよ(4つ)までも末永くという意味があります。

・読谷山ミンサー(よみたんざんみんさー)

特徴

読谷山で売られるミンサー

織り地から竹串で糸を拾い、模様を出します。

読谷山花織(よみたんざんはなおり)と技術はほとんど同じだそうです。

・八重山ミンサー(やえやまみんさー)

特徴

八重山諸島、竹富島発祥の木綿織物です。

前述の通い婚時代の女性からのおくりものはまさにココの特徴です。

 

芭蕉布(ばしょうふ)

特徴

自生する麻に似た植物の夏織物。

素朴な風合いが人気です。

喜如嘉が有名。

貴族用に布になってから精錬(タンパク質の不純物を除去する方法)をした品。

庶民用には布になる前に精錬する品があったようです。

かなり昔から織られていたらしく、そのほとんどは無地か縞だったそうです。

1895年に初めて絣(かすり→織りで模様表現する方法)柄を採用すると人気が高まっていきました。

車輪梅(しゃりんばい→植物の名前:テーチギ)を用いた赤染めが多く作られたのは、村に藍染をできる人が少なかったからと言われます。

2.コーディネート例

アイヌ文化の取り入れ方と少し違ってきます。

琉球文化の特徴に文様、色、着方で

素材は余り特徴がないからです。

パターン1(織り文様の取り入れ)

花織り(はなおり→刺繍のような抽象的な柄の模様が特徴の織物)やミンサー(→綿で出来た帯地)など特徴的な織柄があるので、それを取り入れるだけで琉球のテイストを楽しめます。

織りの面白さを取り入れるなら、アイテムの面積が多少大きくても良いと思います。

紺のミンサー帯

花織の袖なし羽織

琉球絣(りゅうきゅうがすり)の着物

パターン2(色柄の取り入れ)

南国の特徴をもっとも楽しめる手法です。

色の弾けた感じを取り入れましょう。

女性の礼装での赤い衿も素敵です。

・半衿(はんえり→衿に付ける布。アクセントになる)

・帯

・手拭い(てぬぐい)

・風呂敷(ふろしき)

・丸ぐけ(まるぐけ→綿を芯に入れ布で縫い付けたもの)の羽織紐(はおりひも→羽織の前面につく紐)

など「面積の狭いアイテム」に取り入れるのがオススメです。

赤い衿

藍型(えーがた→藍染の紅型)の半衿

紅型(びんがた→鮮やかな染め技法。)の角帯(かくおび→一般的な長方形の帯)

彩りのある花織り(はなおり→刺繍のような抽象的な柄の模様が特徴の織物)の風呂敷

藍型(えーがた→紅型のブルー版。色はブルーのグラデーションのみ)の手拭い(てぬぐい)

パターン3(着方・形の取り入れ)

衿長さや着装形態を真似します。

特におはしょりをして短く着るのはすぐ真似できそうです。

ウシンチー
帯をしめないで、着物の襟の下方を袴(下着)の紐にはさみ込む女性の着付の仕方を言う。肌と着衣との間にたっぷりと隙間ができて風が自由に通りぬけるので、暑い沖縄の風土に適した着付けといえる。「花風」や「浜千鳥」などの着付けがウシンチーである

広袖(ひろそで→袖口が広い)

すね丈までのおはしょり(→腰でたぐり上げ、身丈を短くすること)

衿が長い仕立て

帯の太さ

帯結び

シルエット

テサージ(頭に巻く2mの布)

パターン4(風習の取り入れ)

髪型や髭など。アイヌに通じるものがあります。

入れ墨文化も同じくあります。

結髪(けっぱつ→長髪を結い頭頂部で結び、その束ねた髪で頭頂部に小さな扇型をつくる)

たかかしら(琉球の伝統的な髪型)

ハジチ(手の甲に掘られる入れ墨)

3.ポイント

・和服着物において沖縄の影響はとても大きい

・文化的な特徴はチャンプルー気質・なんくるないさー精神・海の影響。 代表的な染色技術は紅型・琉球絣・花織りなど

・コーディネート例が4パターンある。・紋様を取り入れる・色を取り入れる・形を取り入れる、風習を取り入れる

 

以上、男の和服着物の琉球でした。

旅行で沖縄に行かれた方は分かると思いますが、街の雰囲気も本土とは少し違い南国のムードにあふれています。

ここでは南国の雰囲気の取り入れ方を見ていきました。

是非とも「異質な文化を取り入れる感覚」に注目して頂きたいです。

文化
文化は多様性を求めます。世界中の文化を組み合わせましょう

文化bunka【男の裏着物の研究家】




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