江戸時代、物を運ぶのに使われたのが風呂敷(ふろしき)です。
現代でも、物を包む事は大切な贈り物を届けると言った姿勢を示します。
今回は日本人の間でも失われつつある、包む文化を考えたいと思います。
私(狐面)と一緒に見ていきましょう。
アンティーク着物はじめました。
↓↓↓
↑↑↑
アンティーク着物はじめました。
ライン@のアカウント変更しました!(2021年2月13日)
要点だけであれば3,ポイントをご覧下さい
目次
1.歴史と種類
歴史
奈良時代に正倉院の織物を包む専用の包みがあったとされます。
また719年(養老3年)に元正天皇により「左前を上にする」着装を推し進めた事で、右包みは祝い事、左包みは不祝儀にされました。
室町時代、蒸し風呂で敷くものとして「風呂敷(ふろしき)」という呼称が現れました。
当時は麻がメインでした。
江戸時代では庶民にも普及し、風呂敷(ふろしき)もメジャーになりました。
明治以降、家紋(かもん)入りのものが普及しました。
ちなみに泥棒のイメージである唐草文様(からくさもんよう)は昭和30から40年代に生産が始まり、このイメージはテレビ CMの影響かと言われています。
用途と種類
一般的に10種類のサイズがあります。
単位は巾(はば)と言い、着物の反物(たんもの→巻き物)の生地を繋ぎ合わせて作りました。
その為、風呂敷(ふろしき)は正方形ではなく少し長方形となります。
一巾は約34cmです。
↓↓↓
呼び名 寸法 用途
七巾(ななはば) 約230cm 布団を数組み持ち運べる
六巾 (むはば) 約200cm 布団一組
五巾(いつはば) 約175cm 座布団5枚
四巾(よはば) 約130cm 座布団2枚
三巾(みはば) 約105cm テーブルクロス、風呂敷バッグ
二四巾(にしはば) 約90cm ワイン2本、一升瓶、風呂敷バッグ
二尺巾(にしゃくはば) 約75cm スイカ、菓子折り
二巾 (ふたはば) 約68cm ワインボトル、菓子折り
(一)尺三巾(しゃくみはば) 約50cm 弁当箱
中巾(ちゅうはば) 約45cm 金封包み、小物包み
柄
柄によって格が違う。
伝統柄
宝尽くし(たからずくし)
(京 老舗 岡重 スタッフブログ様より引用:http://okaju.jugem.jp/?eid=108)
老松(おいまつ)
(風呂敷講師つつみ純子の和文化研究所様より引用:https://ameblo.jp/11264ki/entry-12698981738.html)
ぼかし柄
(IICHI 様より引用:https://www.iichi.com/listing/item/1913753)
江戸小紋(えどこもん→極小柄の着物)
麻の葉(あさのは)
縞柄(しまがら)
唐草模様(からくさもよう)
現代柄
水玉柄
幾何学柄(きかがくがら)
フラワー柄
配置・構成
包んだ時の見え方を計算して配置されることが多いです。
隅づけ(すみづけ)
(丸和商業株式会社様より引用:https://www.furoshiki-kyoto.com/various/design.html)
家紋入りの場合用いられる柄配置。
斜め取り
(丸和商業株式会社様より引用:https://www.furoshiki-kyoto.com/various/design.html)
右下半分に模様が施された柄配置。
四隅取り(よすみどり)
(丸和商業株式会社様より引用:https://www.furoshiki-kyoto.com/various/design.html)
四隅に施される柄配置。
額取り(がくどり)
(丸和商業株式会社様より引用:https://www.furoshiki-kyoto.com/various/design.html)
四角く枠取りされた柄配置。
丸取り(まるどり)
(丸和商業株式会社様より引用:https://www.furoshiki-kyoto.com/various/design.html)
丸く枠取りされた柄配置。
全体柄
(丸和商業株式会社様より引用:https://www.furoshiki-kyoto.com/various/design.html)
全体に均等に散らばった柄配置。
素材
絹
縮緬(ちりめん→一面に細かな凹凸を出した絹織物)
主に礼装用に使われます。
高級感があり、儀式的な意味があります。
お手入れはドライクリーニングとなります。
寸法
中巾(45cm)~二尺巾(75cm)ぐらいまでが多い。
相場:6千円~3万円位
木綿
主にカジュアル、実用的に使われます。
非常に丈夫で、お手入れも簡単です。
幅広く使われています。
寸法
小さめから大きめまで幅広くラインナップされている。
相場:2千円~1万円位
ポリエステル
礼装からカジュアル使いまで。
絹と木綿の両方の利点を併せ持ちます。
自宅でお手入れもでき、見た目に高級感がある優れものです。
寸法
中巾(45cm)~二尺巾(75cm)ぐらいまでが多い。
相場:8百円~6千円位
家紋
家紋を入れることで礼装使いに出来ます。
相場:お誂えで約2万円~(生地+染め)。約8千円~(プリントのみ)
納期:1ヶ月位
関連記事 >>【男の和服着物の家紋】和のドレスコード!3つの楽しみ2つの装い!
アンティーク着物はじめました。
↓↓↓
↑↑↑
アンティーク着物はじめました。
2.使い方
物の運搬
筒状
巻き包み
長方形(掛け軸系)
二つ結び
贈り物
祝い
平包み(ひらづつみ)
お使い包み
コーデ
服装
木綿やポリエステルの風呂敷(ふろしき)を服装に取り入れる方法です。
風呂敷(ふろしき)バッグの合わせ方としては
以下の2種類がオススメです。
↓↓↓
アクセントになる色柄
全体とトーンを合わせる
また、風呂敷(ふろしき)バッグの形は
以下の3つの手法で!
↓↓↓
手提げ
たすき掛け
リュック
※注意
ショルダーとリュックは袖付けが窮屈になります。
冬
着物
大島紬(おおしまつむぎ→主に鹿児島で作られる光沢のある生地。男の王道着物の一つ。)
水色
帯
角帯(かくおび→一般的な長方形の帯)
博多献上(はかたけんじょう→男の定番帯)
銀鼠(ぎんねず→シルバーグレー)
足袋(たび→和装靴下)
白
履物
草履(ぞうり→クッション入りの和装サンダル)
グレー
バッグ
風呂敷(ふろしき)
手提げ
グレーぼかし
夏
着物(上)
肌襦袢(はだじゅばん→着物の肌着)
焦げ茶
着物(下)
裾除け(すそよけ→着物の下半身肌着)
焦げ茶
足袋(たび→和装靴下)
白
履物
草履
濃いグレー
バッグ
風呂敷(ふろしき)
たすき掛け
赤唐草
参考
リュック
アンティーク着物はじめました。
↓↓↓
↑↑↑
アンティーク着物はじめました。
3.ポイント
・風呂敷(ふろしき)は室町時代の蒸し風呂用の布から発展しました
・大きさは10種類もあり、用途によって使い分けます
・用途によりいろいろな包み方があり、バック感覚で服装に取り入れられます
・オススメはアクセントになる色柄か、トーンを合わせた取り入れ方です
以上、男の和服着物の風呂敷(ふろしき)でした。
包む物に応じて包み方を変化させる所は日本の文化らしいですね。
あえて包む事でお洒落感も出ますし、これからの50代・60代の方には勿論、次の世代にも引き継いで頂きたいと思います。
ライン@のアカウント変更しました!(2021年2月13日)
↑↑↑
気になった話題、素朴な疑問がありましたら
気軽に質問してください!
文化bunka◉着物モッズ【独創的な男の和服着物の研究家】