和服着物生活を始めると、色々なところで戸惑うと思います。
洋服生活との比較で、勝手の違う所を中心にお話していきます。
着続ければ自然と行動が最適化すると思いますが、事前に覚えておくと便利です。
ポイントは裾を地面にすらせない様にする事と、袂(たもと⇒袖下の事)を引っ掛けない様にする事です。
では、一緒に確認していきましょう。
ライン@のアカウント変更しました!(2021年2月13日)

目次
1.和服着物生活
トイレ
トイレの仕方(小)
股を開く
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両手で前を開いて戻らないようにする
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用をたす
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最後、尿を切る為に上下に振ると雫が後身頃(うしろみごろ→後ろの着物生地。正確に言うと足の後ろ生地なので、内側生地。)につきます。
ですのでティッシュを使い拭き取ります。
トイレの仕方(大)
洋式トイレが比較的良いようです。
出来ればウォシュレットが良いです。
まず、羽織を脱ぎます(荷物用のフックにかけておきます。)
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背縫い(せぬい→背中の縫い目)を裾からつまんで、帯の後に挟み入れます(下から上へ)これを端折る(はしょる)といいます。
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残った左右の裾もつまんで左右の帯に挟み入れます(上から下でOK)
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左右の袖と、帯周りの裾の束を腕で抱えながら用を足します
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拭きます
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流して手を洗います(手拭い等で必ず手を拭きます。水シミ防止)
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手を拭いた後、左右のおはしょり(裾を捲り上げる事)から後ろのおはしょり(裾を捲り上げる事)まで戻していきます
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着崩れを整えて終了です
動作
座る
座り方
前が開かないよう押さえて、お尻を膝裏まで撫でながら座ります
⇩
この時、背もたれにもたれ過ぎないようにしましょう
しゃがみ方
股を広げず膝を折り、手で前を抑えながらゆっくりしゃがみます
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この時、裾が地面に付かないように気を付けます
移動
歩き方
地面にカカトをすらせるように歩きます。
細かく歩くのでなく、大きく歩くようにします。
走り方
右手で、左前褄下(つました→衿の下)辺りを持って少し引き上げます
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空間を開けて走ります
⇩
転ばないよう気を付けます
車の乗り方
ドアを開けます
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お尻から車内に入り、座席に座ります。(この時、足はまだ車外です)
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身体を正面に向けると同時に足を車内に入れます
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ドアを閉めます
運転
車の運転の仕方
まず草履は危ないのでドライビングシューズかクロックスサンダルを用意します
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シートベルトをする際、袖を挟まず自由が効く状態にします
⇩
エンジンを掛け運転します
スクーターの乗り方
時々、スクーターに乗っている浴衣男子を見かけます。
やはりそのままでは危ないのでいくつか工夫をします。
・袴(はかま→和装パンツ)を付ける。あるいは股引(ももひき→祭りで履くようなピタピタパンツ)を着物下に穿き、裾を端折って(はしょって→まくって帯に差し込み足元が邪魔にならないようにする事)おく
⇩
・雪駄(せった→草履の一種)は仕舞い、クロックスなどの簡易スリッポンにする
⇩
・袖は必要に応じて襷(たすき→くくる為の紐)でまとめる
⇩
・エンジンをつける
階段の上り方
階段では、特に裾を踏みつけない様に気を付けます。
上り
・右手で上前(左身頃の事。着て前合わせした時、外側になる部分)と下前(右身頃の事。着て前合わせした時、内側になる部分)を摘まんで少し持ち上げます
⇩
・爪先(つまさき)で上ると良いです
下り
・同じく、上前と下前を右手で摘まみます
⇩
・爪先から降ります。(降りる時は急がず、裾を踏まない様に気を付けます。)
天候
雨の時
古典的には蛇の目傘(じゃのめがさ)に高下駄(たかげた→地面から高さがある下駄)+爪皮付き(つまかわつき→つま先につける雨カバーの事)が良いのですが、
現代だと、洋傘に雨用カバー付き草履(底も雨対応で滑り難い、防水)でしょうか。
珍しいですが、男性用の雨コートがあるとベストです。
足袋(たび→和装靴下)は万が一の為に予備を用意しておきます。
風
強い風が吹く時は、舞い上がらない様に前が開いていないコートがあると便利です。
特に裾がめくれてしまいがちなので、右手で上前(うわまえ→着て前合わせした時、上になる部分)を摘まんでめくれない様にします。
食事
食事の仕方
和服着物は絹で出来ている物が多いので、食べ物汚れが付かないように気を付けます。
・手拭い(てぬぐい→和装ハンカチ)を用意して、膝の上にかけておきます
⇩
・物を取る時は袖下が食べ物に付かないよう反対の手を添えます
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・飲み物はこぼさないよう少し遠くの位置に置きます
関連記事 >>【男の和服着物の手拭い】日本好きでも意外に知らない2つの手法!?
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物の取り方
基本、袖の始末を気にかけます。
・机の物を取る時は、手で袂(たもと→そで下の事)を持ち上げます
・上の物を取る時(つり革、荷物)は、空いている手で袖口を掴んで添えます(腕が丸見えになるのを防ぐ為)
2.ポイント
・動きに関しては袂(たもと→袖の下の事)と裾、帯、履物を中心に気を付け、カバーする動きを身に着けると良い
・結構多いのは、「ドアノブに袖口を引っ掛けて袖口が裂ける」
・状況によっては服装を工夫して対処していく
・現代の新素材や技術も積極的に取り入れるとより快適
・洋装のスーツ同様、和服独特のしぐさがある。その動きを洗練させ、魅力的なスタイルを確立する
以上、男の和服着物の生活で気を付けるポイントでした。
大体初心者が困るポイントですので、マスターしましょう。
頑張り過ぎないよう、マイペースで良いので少しづつ着ていきましょう。
着れば行動が身についていきます。

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