※こちらは和風ベースのスタイル(洋物MIX:和風99%未満のスタイル)の方の中でもガチ和装に興味のある方向けの記事です。
和風MIXスタイルで和装ベースの服装(特に洋物MIX:和風99%未満のスタイル)に挑戦する場合
何はともあれ、和服着物を着てみなくては始まりません。
ただどこで何を買えば良いかわかりませんよね?
結論から言うと、まず手に入れなくてはいけないものが
長着(ながぎ⇒羽織でない着物の事)と帯、腰紐(こしひも)、そして履物(はきもの)です。
ここでは初めてのあなたが
お買い物の際に押えておくポイント、そして間違いやすいポイントをお伝えします。
私(狐面)と一緒に見て行きましょう。
お買い物前
目的を確認する
まず、和装MIXスタイルに関する自分の目的を確認します。
1、リラックス着として着る
2、お洒落着として着る
1、リラックス着として着たい場合(自宅での日常生活でも世界観を楽しみたい方)
最終的に室内着や近所歩き用なので、高価な物を手に入れる必要はありません。
寸法もそこまで気にしなくて良いので
インターネット、量販店が今後メインルートになります。
2、お洒落着として着たい場合(休日のお出掛け専用の方:ガチ和装寄りの方)
お出掛けして街で遊ぶ時はもちろんの事、
ワンランク上の食事会やお洒落なバーでお酒を飲む事を想定し
良い物の知識が必要になります。
いずれは誂え(あつらえ→フルオーダー品)物に手を出すと寸法もピッタリになります。
専門店、デパートが今後メインルートになります。
※注意
あくまでガチ和装寄りの好みがある方です。
普通に和風洋服MIXをファッションで楽しむのにそこまでの知識は必要ありません。
事前に調べておく
(洋物MIX:和風99%未満のスタイルの方)+(ガチ和装に興味のある方)がズバリ狙うのは
長着(ながぎ⇒羽織ではなく着物の事)
・中古品の木綿着物(デニム着物も含む:冬用)
・天然素材のプレタ浴衣(プレタポルテ浴衣の略、既製品の浴衣:夏用)
この2点の内どちらか。
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帯
・中古の角帯(かくおび⇒細めの男性用帯。基本となる物です。できれば素材は絹製が◉)
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履物(はきもの)
・雪駄(せった⇒男性の履物、よく使う。)
最初は3千円程度のもので十分です。
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小物
・腰紐(こしひも⇒着付け用の紐)一本
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これらが全て揃うとベストですが
初めは長着(ながぎ⇒羽織ではない着物の事)と腰紐(こしひも)だけでも良いです。
理由は「長着(ながぎ⇒羽織ではない着物の事)だけでも正統な和風感が醸し出せるから」です。
事前に調べておくのは、
1、価格相場
インターネットを使ってサイトを覗いてみましょう。
中古品は価格相場が分かりにくいですが、新品だと大体わかってきます。
メモか何かに書いておきます。
最初は浴衣か木綿デニム着物を狙うことになるので、感覚だけつかんでおきましょう。
参考までに
デニム着物→7千〜2万円(新品)
浴衣→7千〜2万円(新品)
2、店の種類(古着屋、チェーン店、個人店)
これもネットで検索できます。
近場のお店がどういった種類のお店で、何軒あるかです。
ここでも、価格帯が載っていれば調べます。
もう少し踏み込むと、そのお店の評判もネット検索しておきます。
押し売り系は警戒が必要です。
参考までに
古着屋→比較的洋服の古着屋ににてフランク
チェーン店→店によりますが、押し売り傾向。
個人店→店による。
デパート→デパート本体が運営している呉服売り場なら比較的安心。テナントで入るチェーン店は注意。
3、和服の種類
このサイトの記事を読むか、ネットのまとめなどで把握しておきます。
全体像をおおまかに把握しておくだけです。狙うのは普段着で洗える和服着物です。
この場合浴衣、デニムの和服着物の2点がどういう位置付けなのかを理解しておきます。
4、和服着物好きな友人がいるか
これが一番有効なのですが、詳しい方に教えて貰い、買い物に同行してもらえたら最高です。
分からない事を気軽に聞けますし、何より心強いですしね。
ただ気を付けるのは、女性が男性の和服着物を理解するのは難しいという事です。
もし和服に詳しい友人が女性の場合、商品の色柄に関しては男性が選ぶものと少し違う事があります。
ここだけ、少し気を付けておきましょう。
5、お父様、おじい様の和服着物が残ってないか
身長や裄(ゆき→手の長さ)の関係で難しいとは思いますが、0円で手に入る意味では有効だと思います。
寸法がぴったりならしばらく買い物は延期してもいいですし、寸法違いでも着ていれば買い物の参考になります。
和服着物の相場、狙う和服着物の種類、行く店、サポートの友人を押さえたら、いよいよお出掛けです。
お買い物
では、買い物当日のお話です。
ある程度の時間が必要なので、出来ればオフの日が望ましいです。
ただし、土日の午後は混んだりするので、開店から午前中が狙い目です。(夕方から閉店までも空いているのですが、稀に閉店時間を気にして、邪険に扱われる恐れがあるのでオススメしません。)
おおよそ、一店舗当たり平均接客時間は1時間~1時間半です。(トータルコーディネート)
店に行く
仮に季節が夏(5月中旬~8月中旬)なら、普通の呉服屋さんにも沢山の浴衣が出ていますので
普通の呉服屋さんと中古の呉服屋さんを訪ねる事とします。
1、店内をぶらぶらする
店の中を歩いてみましょう。
この時、商品もチェック。
2、店員さんの様子チェック
必ず、店員さんが反応します。
男性が呉服屋さんに来る事が稀なので、冷やかしだと思われる恐れがあります。
この時、反応が
A,店員さん同士で、こっちを見てしゃべっている
B,店員さんが、寄ってきて話しかける
このどちらかになると思います。
前者Aの反応だと、冷やかしと判断されている恐れがあり、気まずいのでお店を出ましょう。
後者Bの反応だと、押し売り系か、和み系(なごみけい⇒初心者に親切、丁寧な対応をする)か分かれるので、会話の中で判断します。
傾向として、普通の呉服屋さんは押し売り系がやや多く(親切な呉服屋さんも一杯あります。)古着屋さん、アンティーク屋さんは和み系が多い(中には押し売り系もあるので注意)ようです。
なので、プレタ浴衣(プレタポルテ浴衣の略、既製品の浴衣のこと)は押し売り系に出会いやすいので注意です。
3、相談してみる
店員さんから話掛けてこられると思います。
「和装の初心者ですが、興味があって。
最初は、浴衣(または中古の木綿)にしようと思うのですが、話しをお聞きするだけでも良いですか?」
と切り出しましょう。
稀にこちらの邪魔をしない様に、話しかけないでいる店員さんもいらっしゃるので
感じ良さそうな方なら自分から声をかけてみましょう。
そうすると、大抵は着物をいろいろ見せて下さいます。
同時に帯と履物(はきもの)も用意してもらいます。
身長を伝えると、絞られてくるので気に入った色柄があれば試着します。
必ず試着をして下さい。
特にプレタ(既製品)や中古品は着ないと分かりません。
この時、多くて3点まで。
それも、本当に気に入った物を選んで下さい。
ちょっと気に入った物まで試着していると時間が掛かりますし、店員さんも滅入ってしまいます。
あなたも買い物時間が長くなると、次が嫌になってしまいます。
また商品を迷っていると席に座るよう促されお茶が出てきますが、これは呉服屋にとって普通の事です。
(洋服屋でもとても仲が良くなるとお茶が出る事がありますが、普通は出ません。)
あなたが特別に店員さんに気に入られた訳ではありませんのであしからず。
4、購入する
試着後に気に入ったら購入します。
(気に入らなければ、「ありがとうございました。今日は一度考えてみます。」と言って店を出ます。)
お会計が終われば、お礼を言って帰ります。
以上です。
5、今後
今後は最初に確認した、和装の目的に合ったお店でお買い物することになります。
リラックスして着る派
今回お買い物したお店(中古屋さんなら)を使い続けても良いですし、インターネット購入に切り替えても良いです。
流れ
中古店さんと仲良くなる
⇩
ご自身の寸法と、特徴、注意点を教えて貰う(身体的特徴や、中古品を選ぶポイント)
⇩
着物の種類を教えて貰う
⇩
中古屋さんでアドバイスを貰い、本格的な和装{羽織、長着(ながぎ⇒羽織以外の着物の事)、長襦袢(ながじゅばん⇒着物の下に着る物)、帯}を揃えてみる
⇩
その後はインターネットで調べて、同じ寸法のものを購入する
注意点
・羽織と長着(ながぎ⇒羽織以外の着物の事)と長襦袢(ながじゅばん⇒長着の下に着る物)がバラバラだと、裄(ゆき⇒手の長さ)合わせが難しい事です。(ガチ和装の場合)
・羽織から少しでも長着(羽織以外の着物の事)、長襦袢(ながじゅばん⇒長着の下に着る物)袖が飛び出すとカッコ悪いです。(初心者・和風MIXはそこまで気にしない)
・羽織より少し短めの長着、長襦袢(ながじゅばん⇒長着の下に着る物)を選ぶか、ぜひセットで選んでみましょう。
お洒落着として着る派(ガチ和装寄りの方)
慣れてきたら普通の呉服屋さんでの誂え(あつらえ→フルオーダー)を目指します。
流れ
中古屋さんと仲良くなる
⇩
ご自身の寸法と身体的特徴、注意点を教わる。
⇩
気になる中古品があればアドバイスを貰い、本格的な和装{羽織、長着(ながぎ⇒羽織以外の着物の事)、長襦袢(ながじゅばん⇒着物の下に着る物)、帯}を揃えてみる。
⇩
着てみてしっくりくるようなら、普通の呉服屋さんで相談してみる。
⇩
お誂え(あつらえ⇒オーダー)をする。
気を付けるポイント
最後に、和服着物モッズ初心者の皆さんが、気を付けるべきポイントを紹介します。
・最初から完璧を目指さない(家でのコーデ練習感覚)。
ハードルは低いほど良いです。外出で着る事を目的にした時点で、価格と着こなしレベルが跳ね上がります。
・少しでも納得しなかったら、その日に買わない。(呉服屋にて)
最初の和服着物は気に入った物の方が良いです。
・最初から誂え物(あつらえ)は買わない
浴衣の誂え(あつらえ→フルオーダー)ぐらいなら良いですが、和服着物の誂えはリスクがあります。
・大量生産ではないので一点物もしくは少量しかない。
洋服に慣れていると分かりづらいです。少し気になっている物は売れてしまう恐れがあるので、取り置きしてもらいましょう。
取り置きは最長一週間程度です。(お店によります)
・女性店員さんは男物を熟知しているわけではない。
意外に知られていませんが、女性店員さんの中には、男の帯結びも知らない方がいらっしゃいます。
・デパートだから安心なわけではない
強引な所もあったりします。
以上、お買い物のポイントでした。
いかがだったでしょうか?
最初のお買い物は、着物の感覚を覚えさせる為に購入します。
お買い物のハードルは下がりましたか?
お買い物の手段が決まると、和装品や和服関係者との接点も増え、
いよいよ知識も積み重なっていきます。
「次は何を手に入れよう?」「こんな商品もあるんだ?」のように楽しみながら勉強していきましょう。
文化bunka◉着物モッズ 【独創的な男の和服着物の研究家】