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【男の和服着物の手拭い】日本好きでも意外に知らない2つの手法!?

更新日:

日本では、江戸時代より「長方形の木綿の布」をいろいろな用途に使ってきました。

体を拭いたり、頭に巻いたり。

風呂敷(ふろしき)に並び、この長方形の布=手拭い(てぬぐい)は日本文化を象徴する物です。

今回はこの手拭いについて考えてみたいと思います。

一緒に見ていきましょう。

 

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文化
お急ぎの方へ

要点だけであれば、3.ポイントをご覧下さい

1、歴史、種類

歴史

どうやら、かなり古くからそれらしい物があったと推測されます。

平安時代には、その長方形の布(手拭い)の素材指定までされています。

現在の一般的な「木綿素材の手拭い」ではなく、当時は「麻」か「絹」だったようです。

綿素材は江戸時代に普及して、一般庶民に行き渡りました。

元々は神や仏像を拭くのに使われたらしく、

平安時代には神具、身に着ける装束として使われ始めます。

江戸時代には、銭湯文化と上手く結びつきます。

種類と用途

形状

・長方形の布

(84~95㎝)×(34㎝)

・端が切りっぱなし

当時の名残りです

(洗った際、乾きやすく雑菌が溜まりにくくする為。)

用途

用途は主に「拭う事」に使われました。

汗を拭う、手を拭く、など今で言うハンカチ用途です。

また、バンダナのように頭にも巻きました。

素材

昔は麻と絹がメインで、後期になり木綿が普及した。

今はほぼ、木綿ばかりです。

★木綿(メイン)

丈夫で洗える。吸湿性も高い。

シワになりやすい。

丈夫で洗える。乾きやすい。

シワになる。

シボがある(ちりめんの場合)。柔らかな風合い。上品な印象。シワになりにくい。珍しい。

洗えない。

現代は古くからある

古典柄

現代的な柄

があります。

 

好みで選びましょう。

基本、

手拭いに使われる伝統柄は、細かい連続模様が多く、一色染めであることも多いです。(白地に紺など)

現代柄は絵のようになった物が多く、多色であることが多いです。

 

柄の染色法

 

注染(ちゅうせん→生地を重ね、染料を真空法で吸い込ませ染める技法)

布に模様をつける染色で、江戸時代に発明された伝統手法です。

染めない部分に糊で防染し、乾燥後に染める部分に土手を作ります。

その土手の内側にアツアツの染料を注ぎ込みます。

そして、土手内に溜まった染料を特殊な機械で生地の下から吸い込んで、

一気に重ねた数枚(20枚~30枚程度)の生地を染める事が出来ます。

大阪の堺市で発明されたようですが、

今は浜松が有名です。浴衣や手拭いに多いです。

 

メリット

手仕事なのに大量生産が可能。

滲みや色合いが手仕事の味になります。

表裏が同時に染まります。

デメリット

比較的高価。

 

プリント

インクジェットで印刷する手法。

CreaPark / Pixabay

生産コストも低く、最も多いと思います。

最近は技術も高くなり、質感も良くなってきました。

メリット

比較的安価で店頭に多く並んでいます。

複雑な色柄も可能です。

デメリット

手仕事感が薄いです。

 

代表的な和柄

青海波(せいがいは)

 

市松柄(いちまつがら)

トンボ柄

絞り(しぼり)

糸をくくりつけて防染(ぼうせん→染めたくない場所を染まらないようにする事)する方法です。

江戸時代に開発されたようです。

絞り加工に人件費がかかるので比較的高価と言われます。

名古屋の有松(ありまつ)が有名です。

いろんな道具(板、糸、ペットボトル蓋)を使い、全盛期には約100種類の絞り方があっりました。

 

関連記事 >>【男の和服着物の名古屋】絞り産地の有松!祭りで体感する2つの衝撃

 

メリット

柄に手仕事感がMAX

デメリット

比較的高価。(物にもよりますが、1,5倍位)

 

代表的な絞り柄

豆絞り(まめしぼり)

手筋絞り(てすじしぼり)

蜘蛛絞り(くもしぼり)

雪花絞り(せっかしぼり)

(「町並みを、浴衣で彩る。プロジェクト」様より引用:https://abareru.com/project/arimatsu-yukata-project/

※藍染風(あいぞめふう→紺色)になる事が多い。

相場

今、一般的な木綿の手拭いは1000円前後が多いです。

2.使い方と楽しみ方

使い方

大きく2つに分かれます。

↓↓↓

実用

装飾用

 

細かくは5つ位に分かれます。

実用

・拭く

ハンカチ代わり。

使い方として、手を拭く、汗を拭う、台をふく。

・掛ける、敷く

食事のひざ掛け。

使い方として、(汚れ防止の為)膝に掛ける、ベンチに敷く。

 

・包む

簡易袋として。

使い方として、(袋として)包む。

装飾用

・被る

バンダナのように。

使い方として、(髪をまとめる為に)被る、(お洒落アクセントの為に)被る、(頭部を隠す為に)被る。

 

・敷く

インテリアとして。

使い方として、(見せるディスプレイとして)敷く。

楽しみ方

ファッション的な楽しみ(和装MIX)

育てる楽しみ(エイジング)

がある。

 

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ファッション的な楽しみ(和装MIX)

現代でオススメの和装MIX手法は

↓↓↓

懐からチラ見せアクセント

手拭いの収納場所として一般的です。

特に少しだけチラ見せするとお洒落です。

 

帽子感覚アクセント

「被る」「巻く」がある。

 

「被る」

伝統的なかぶり方

↓↓↓

喧嘩かぶり

 

ほっかぶり

「巻く」

↓↓↓

伝統的な巻き方

捻り鉢巻(ねじりはちまき)

 

バンダナ巻き

↑↑↑

以上の結び方は、お祭り専門店さんが非常にカッコいい動画などを用意されています。

育てる楽しみ(エイジング)

もう一つ

使い込むとエイジングが楽しめる

↓↓↓

木綿製品はジーンズの様に

・いい感じに色が落ちる。

・生地の柔らかさが増す。

※注意

新品は色落ちが激しいので

最初、お酢を加えた湯に付けておくと多少、色止めが出来ます。

 

何を買えば良いか困ったらコレ

↓↓↓

紺×白の豆絞り(まめしぼり)

柄が古典的(クラシック)で何かと便利だからです。

有名店

全国(日本各地にお店あり)

かまわぬさん

(かまわぬ様より引用:https://kamawanu.jp/

古典柄と現代柄のバランスがちょうど良い、全国に取り扱い店がある有名店さんです。

大都市に出店されていたりします。

https://kamawanu.jp/concept/

東京

染め絵てぬぐい ふじ屋さん

(染め絵てぬぐい ふじ屋様より引用:https://tenugui-fujiya.jp/

東京浅草にあり三代続く名店です。

復刻柄などここにしかないデザインが魅力です。

https://tenugui-fujiya.jp/

 

てぬぐい ちどり屋さん

(4travel.jp 様より引用:https://4travel.jp/dm_shisetsu/11361278

日本橋の名店ちどりやさん。

江戸の職人技を大切にするこだわり店です。(※残念ながら2018年8月に閉店されたとのこと。)

https://www.nihonbashi-tokyo.jp/enjoy/gem/201507/

 

京都

本家 永楽屋さん

(本家 永楽屋様より引用:https://www.eirakuya.jp/

まるで日本画のような美しい構成と配色が素敵なお店です。

他の手拭い専門店さんが古典の柄に比重を置く中、

新しい古典を実践されている所が魅力です。

https://www.eirakuya.jp/tenugui1

 

sousou伊勢木綿

(SOU・SOU様より引用:https://www.sousou.co.jp/?pid=128027993

現代和装で有名なsousouさんの木綿専門店。

創作の現代柄がおもしろいです。

https://www.sousou.co.jp/

服装

羽織(はおり→和装ジャケット)

ウール

着物

ウール

角帯(かくおび→一般的な長方形の帯)

銀鼠(ぎんねず→シルバーグレー)

足袋(たび→和装靴下)

草履(ぞうり)

雪駄(せった→底に革を貼ったカジュアル草履(ぞうり)の一種。男性のみ)

羽織紐(はおりひも→羽織の前面につく紐)

平組(ひらぐみ→板状に組んだ組紐)

濃い緑

アクセント

手拭い(てぬぐい→懐から出す)

豆絞り(まめしぼり)

白地に紺

特に、被り(かぶり)と懐(ふところ)アクセントはオススメ。

 

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3.ポイント

・手拭いの歴史は古代からあり、平安時代では麻、絹が主流でした

・現在主流の木綿は、江戸時代に銭湯文化と結びついたことで普及しました

・染色技法は注染(ちゅうせん→生地を重ね、染料を真空法で吸い込ませ染める技法)と絞り{絞り→糸をくくりつけて防染(ぼうせん→染めたくない場所を染まらないようにする事)する方法}とプリントがあり、古典柄は小さい模様の繰り返しで、現代柄は絵のようになっている事が多いです

・実用と装飾用があり、細かく5つの使い方があります(拭く、掛ける、包む、被る、敷く)

・和装MIXとして、「懐からチラ見せアクセント」と「帽子感覚アクセント」がオススメです

 

以上、男の和服着物の手拭いでした。

江戸時代から庶民に愛されている手拭いは、現代もハンカチ代わりに使われています。

日本の伝統柄を気軽に身に付けられると言う意味で、(和の文化の)きっかけに良いですね。

文化
手拭いコレクションとしても楽しいですね

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