温泉は和服着物をイメージする方が非常に多い場所です。
和の空間である温泉には、リラックスした古典な装いが決まります。
今回は、和装スポットとしての温泉旅行の楽しみ方について考えていきましょう。
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要点だけであれば3,ポイントをご覧下さい
1、温泉の種類
温泉の種類分けは、お湯の成分によります。
種類別お湯の9つの効果です。
1、単純温泉
効果:美肌
代表的な温泉:下呂温泉(げろ 岐阜)、道後温泉(どうご 愛媛)、湯布院温泉(ゆふいん 大分)
お湯の成分が一定量以下なので、お子様や高齢の方でも入りやすいです。
2、塩化物温泉
効果:湯冷めしにくくポカポカ
代表的な温泉:熱海温泉(あたみ 静岡)、白浜温泉(しらはま 和歌山)、城崎温泉(しろさき 兵庫)
塩分を多く含むお湯です。殺菌効果もあります。
3、炭酸水素塩泉
効果:美肌
代表的な温泉:別府温泉(べっぷ 大分)
美人の湯に多い、湯上り爽快の温泉です。
4、硫酸塩泉
効果:長寿
代表的な温泉:山中温泉(やまなか 石川)、天城湯ヶ島温泉(あまぎゆがしま 静岡)
硫酸を多く含むお湯です。脳卒中のリスクを緩和してくれるようです。
5、二酸化炭素泉
効果:血行促進
代表的な温泉:みちのく温泉(青森)、増富温泉(ますとみ 山梨)
心臓への負担が少ない、炭酸シュワシュワ温泉です。
6、含鉄泉
効果:保温効果
代表的な温泉:長良川温泉(ながらがわ 岐阜)、有馬温泉(ありま 兵庫)
鉄分を多く含んだ茶褐色の湯です。鉄さびのような香りがします。
7、酸性泉
効果:殺菌効果
代表的な温泉:草津温泉(くさつ 群馬)、玉川温泉(たまがわ 秋田)
水素を多く含むお湯で、肌がピリピリと刺激的です。
8、含よう素泉
効果:殺菌効果
代表的な温泉:大手町温泉(おおてまち 東京)、白子温泉(しらこ 千葉)
うがい薬でお馴染みのヨウ素を多く含みます。強い殺菌効果があります。
9、放射能泉
効果:免疫力向上
代表的な温泉:恵那ラジウム温泉(えならじうむ 岐阜)増富ラジウム温泉(ますとみらじうむ 山梨)
レントゲンよりも少ない放射能物質を含む温泉です。見た目は普通の自宅の湯と変わらないです。痛風にも良いそうです。
三大名泉
有馬温泉(ありま 兵庫)
草津温泉(くさつ 群馬)
下呂温泉(げろ 岐阜)
三大古泉
有馬温泉(ありま 兵庫)
道後温泉(どうご 愛媛)
白浜温泉(しらはま 和歌山)
2、楽しみ方
続いて温泉旅行の3つの楽しみ方です。
和装基準で服装、温泉、街を楽しんでしまいます。
服装
浴衣
温泉で過ごす和服着物は、やはり浴衣が多いのではないでしょうか。
旅館で用意して頂ける浴衣も良いですが、寸法がピッタリとはいきませんよね。
可能であれば、自身の誂えた浴衣を持参し、着用するとまた一段と楽しい時間を過ごせます。
通常、浴衣の上に羽織(はおり→着物の上に着る物)の様な物を羽織る事が多いようです。
旅館ではウールや木綿で出来ている物を用意されています。
通常浴衣の上には何も羽織らないので、ここは好みで各自、綿入り半天(わたいりばんてん→綿が入ったカジュアル羽織)や羽織(はおり→着物の上に着る物)など用意しても良いです。
春夏ならば羽織なし浴衣姿、秋冬ならば上に綿入り半天を羽織りましょう。
コーデ例
春夏
浴衣
紺地に白
+
帯
兵児帯(へこおび→布製のお洒落帯)
エンジ
+
履物*外出する場合
下駄(木で出来た下駄を黒く塗った物)
黒塗り
秋冬
羽織(はおり→和装ジャケット)
紺地
+
浴衣
白地に紺色
+
帯
角帯(かくおび→男の帯、幅が8㎝~13㎝位)
黒
+
足袋(たび→和装靴下)
紺
+
履物
下駄
白木
温泉
メインの楽しみです。
頭に手拭い(てぬぐい→和風ハンカチ)でも置いて、お風呂を楽しみましょう。
和装視点でこだわると浴衣姿で手拭を肩に掛け、荷物を風呂敷で包み、扇子で仰ぎながら向かいたいです。
お気に入りの手拭いと風呂敷の出番です。
関連記事 >>【男の和服着物の手拭い】日本好きでも意外に知らない2つの手法!?
関連記事 >>【男の和服着物の風呂敷】和装への取り入れ方で覚えるべき3つの手法
まずは日本の温泉の特徴ですが、自然の状態を出来る限り残した露天風呂と、室内の整えられた室内風呂があります。
どちらも素晴らしいのですが、露天風呂にこそ日本らしさが感じられると思います。
一度ご覧になると分かりますが、夜中にお入りになっても大自然特有の怖さを感じないように設計されています。
ごつごつしたように見える岩は、角が取られ、滑らかにしてあります。
まさに和の雰囲気です。
入り方
・脱衣所で服を脱ぎます。
(貴重品は持って行かないようにしましょう)
↓
・浴室では、まず身体にお湯をかけて汚れを落とします。
(理想は、先に洗面所の前で身体を洗ってから、お風呂に入ります)
↓
・温泉に浸かります。
(入る際、先に入っている方へ波立たない様に気を付けます)
↓
・頭に手拭い(てぬぐい→和風ハンカチ。長方形の布)を載せます。
(※好み)
のぼせない様に気を付けましょう。
お風呂から上がったら水分補給も忘れずに。
風呂上がりのコーヒー牛乳は最高ですね。
愛媛の道後温泉関連
関連記事 >>【男の和服着物の四国】お遍路だけじゃない!藍染と絣王国の全てとは
飲用
温泉の湯は、一部飲料としても効果をうたった物もあります。
もし機会があり、飲泉が認められている所ならチャレンジしてみても良いかもです。
※飲用が不可のお湯もあります。
飲む前に必ず確認しましょう。
温泉街散策
温泉の楽しみの一つ、街の散策です。
お土産や、食事、その他射的(しゃてき→玩具のピストルで的を撃つゲーム)などを楽しんでみましょう。
素足に自慢の下駄(げた→主に木で出来た和装履物)を履き、
カランコロン音を立てて練り歩きましょう。
その土地の名物も必ずあるので試してみましょう。
代表的なのが地酒、温泉卵(おんせんたまご→半熟卵)、地元サイダー、地元漬物などですね。
3、ポイント
・温泉の種類は大きく分けて9種類
・三大名泉は有馬温泉(兵庫)、草津温泉(群馬)、下呂温泉(岐阜)
三大古泉有馬温泉(兵庫)、道後温泉(愛媛)、白浜温泉(和歌山)
・春夏ならば浴衣姿、秋冬ならば上に半天を羽織る
・出来るだけ早めに到着する事
・温泉の湯は、入るだけでなく、一部飲料としても効果をうたったものもある
・温泉街散策でお土産を買ってみる
以上、男の和服着物の温泉でした。
温泉の魅力は、年齢を重ねていくと分かってきます。
日本以外にお住いの方にはなかなか理解しがたいと言われますが、実はニュージーランド、トルコ、アイスランドといった地域でも温泉は楽しまれています。
ただお湯に浸かるだけなのに、一大レジャーになっていった背景には
「何もしないという贅沢」
が伝統的に求められてきたのかもしれませんね。
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