和装の時はどんなバッグを持てば良いのか?
今回は男の和服着物の「永遠のテーマ」とも言えるこちらのお話です。
今後の選択肢について考えてみたいと思います。
一緒に見ていきましょう。
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要点だけであれば、3.ポイントをご覧下さい
1.種類、過去
種類
和物
風呂敷(ふろしき)
日本古来から使われている一枚の布です。
巾着(きんちゃく)
比較的小さなものを入れる布袋です。
カゴ
(虎竹のある暮らし 創業明治27年虎斑竹専門店様から引用:https://www.taketora.co.jp/c/bag/ba00156)
夏の浴衣専用バックです。
カジュアルで涼しげ。国産の山葡萄のカゴは最高峰。
洋物
(持ち方別)
手提げ
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ブリーフケース
洋装でもビジネス使いができる定番のバックです。
トートバッグ
少しカジュアル感が出る、口の開いたバッグです。
ドクターバッグ
(BRITISH MADE様より引用:https://www.british-made.jp/c/brands/glenroyal/gd309)
もともとは医者がよく使っていたバックです。
明治・大正時代には和装にもよく用いられました。
通称:ダレスバックと言います。
肩がけ
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リュック
両手が使えるカジュアルの定番です。
ノートパソコン等持ち運ぶ現代人にとって、リュックタイプは便利です。
ビジネスでも使えるタイプ(黒の四角形等)が重宝されています。
ショルダーバッグ(メッセンジャーバッグを含む)
(東西南北屋様より引用:https://item.rakuten.co.jp/touzai/01-01007/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_109_1_10000745)
斜め掛けもできる学生さんの定番です。
片方の肩に掛けるだけで楽に物を運べます。
過去の歴史
江戸時代
メイン服装:男の和服着物
銭湯文化の普及により、庶民は風呂敷をメインに使い始めます。
これでお使いから旅行まで対応しました。
和風
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【布袋物】
風呂敷(ふろしき)
荷物を包んで運ぶのが普通でした。
持ち運ぶものに応じて形が変えられ、運んだ後は畳んでしまえる所が理にかなっています。
巾着(きんちゃく)
小さな常備品を入れたり、お金などを入れていました。
【箱物】
柳行李(やなぎごうり)
{最上川(もがみがわ)を中心(ちゅうしん)に環境(かんきょう)を考(かんが)えよう様より引用:https://ei4web.yz.yamagata-u.ac.jp/mogamigawa/life/yanagigouri.html}
コリヤナギ(ヤナギ科の植物)編んで作られた蓋付きのカゴです。
衣類や旅行用の荷物を入れて運びました。
番外編
懐(ふところ)
小物や手拭いなど、ポケット変わりに何でも入れてました。
明治時代
メイン服装:男の和服着物
西洋文化が一気に入ってきて、洋装とともに小物も西洋化されました。
洋式カバンも出回り始めますが一部の洋装人が使用し、日常運搬にはまだまだ風呂敷の時代でした。
和風
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風呂敷(ふろしき)
巾着袋(きんちゃく)
洋風
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ボストンバッグ
トランク
大正時代
メイン服装:和服着物と洋服
市民にも洋服が広まり(警察・エリート学生)、一部でバッグも使われます。
一説によると、書類入れとして抱えカバン(かかえかばん)と呼ばれる物が男性の間で流行しました。
普通の学生はバンカラ(不良学生・硬派)スタイル・書生(しょせい→学生)スタイル、成人男性はモダンボーイ(通称:モボ→当時の洋装をビシッと決めた男性)などでした。
スタイルとして、洋装と和装が混在し、またはMIXされてきました。
和装にハット+ドクターバックのスタイルはこの時に誕生しました。
和風
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風呂敷(ふろしき)
巾着(きんちゃく)
洋風
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ドクターバッグ
(BRITISH MADE様より引用:https://www.british-made.jp/c/brands/glenroyal/gd309)
ブリーフケース
ボストンバッグ
トランク
昭和時代
メイン服装:やや洋服
戦争が始まると、軍支給の図囊(ずのう)と呼ばれる「斜めがけバッグ(ショルダータイプ)」が普及します。
戦後は、有名百貨店が「手提げの紙袋」をサービスで渡し始め、風呂敷以外の方法が浸透していきます。
高度経済成長後(昭和40年代後半)にはカバンで荷物を運ぶのが一般的になってきます。
学生さんのランドセルが普及したのは昭和30年代以降と言われます。
和風
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風呂敷(ふろしき)
洋風
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ブリーフケース
トランク
ボストンバッグ
リュック
ショルダーバッグ
スーツケース
アンティーク着物はじめました。
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アンティーク着物はじめました。
2.今後の展開と合わせ方
未来予測
2極化
昭和・平成を経て、今後の「男の和服着物におけるバッグ」は2極化するのではないかと予測します。
・手提げ系
やはり着物姿が1番キレイに見えます。
・リュック系
時代の流れとして両手の自由がきく事は重要です。
袖付け部分(人形)が邪魔になるのが課題ですが、背負系バッグは外せないと思います。
手提げでも使えたり、片方の肩だけで背負うワンショルダー的使い方も活用したい所です。
色
黒、ダーク系
基本小物はダーク系が使いやすいです。(洋装でも)
夏の浴衣系のみ白・ベージュ系可。
ただ夏や浴衣姿などカジュアル服なら明るいベージュ系もよく使います。
素材
ナイロン
洋装のビジネスでも主流になりつつある素材です。
※注意
ナイロンは「バリスティックナイロン」がオススメです。
これは軍事用に開発されたタフな素材で、傷が付きにくく大変丈夫です。
その他のナイロン素材は傷が付きやすく傷みやすい為、あまりオススメしません。
革
雰囲気と味わい深いさ。使い込む事で移り行く風合いが楽しめます。
オススメはグレンロイヤルさん(英国ブランド)、ホワイトハウスコックスさん(英国ブランド)等のブライドルレザー系(蜜ロウが染み込んだエイジングを楽しめる革)です。
木綿
素材としてカジュアル専用です。お手入れも楽なのでこれはこれで便利です。
竹(カゴ)
かごバック。浴衣時期に呉服屋さんでよく見かけます。
男性ものは少ないです。
形
割と大きめでノートパソコンが入る程度だと思います。
物を運ぶことに特化しております。
形として四角形が使いやすいです。
コーディネート例
正統派ドレス
バッグ
ブリーフケース
黒
羽織(はおり→和装ジャケット)
縮緬(ちりめん→一面に細かな凹凸を出した絹織物)
江戸小紋(えどこもん→極小柄の着物)
からし色
着物
御召(おめし→光沢のあるドレッシーな生地)
グレー
帯
角帯(かくおび→一般的な長方形の帯)
博多献上(はかたけんじょう→男の定番帯)
銀鼠(ぎんねず→シルバーグレー)
足袋(たび→和装靴下)
白
履物
草履(ぞうり→クッション入りの和装サンダル)
シルバー
羽織紐(はおりひも→羽織の前面につく紐)
丸組(まるぐみ→円柱状に組んだ組紐)
グレー
カジュアル普段着
リュック系(袖付けが邪魔だけど)
バッグ
リュック
黒
(パソコンが入る四角形のビジネス型)
羽織(はおり→和装ジャケット)
塩沢
グレー
着物
紬(つむぎ→手で紡いだ糸で作るカジュアル生地)
茶色
帯
角帯(かくおび→一般的な長方形の帯)
博多献上(はかたけんじょう→男の定番帯)
黒
足袋(たび→和装靴下)
紺
履物
雪駄(せった→底に革を貼ったカジュアル草履(ぞうり)の一種。男性のみ)
カラス
羽織紐(はおりひも→羽織の前面につく紐)
丸組(まるぐみ→円柱状に組んだ組紐)
グレー
浴衣カジュアル
バッグ
トートバッグ
木綿(帆布)
着物
浴衣(ゆかた)
紺白
帯
角帯(かくおび→一般的な長方形の帯)
博多献上(はかたけんじょう→男の定番帯)
黒
履物
下駄
黒塗り
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3.ポイント
・バックの種類は和と洋に分かれ、風呂敷、巾着、ブリーフケース、リュック、ショルダーなどです
・時代が和装から洋装に変わる中で(和装に洋小物を使う)MIXが行われました
・未来予測は2択でブリーフケースとリュック系。収納力、着物との相性、丈夫さ、がキーワードになります
・コーディネートも意識して選択しても良いです
以上、男の和服着物のバッグでした。
日本には古来から風呂敷(ふろしき)で物を運ぶことが多かったです。
平面の風呂敷ももちろん魅力的ですが、臨機応変に立体の良さも取り入れていきましょう
ライン@のアカウント変更しました!(2021年2月13日)
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