男の和服着物に興味を持つあなたは、侍にも強い関心を持つ傾向にあります。
その侍の象徴である日本刀は、昔から芸術品としても収集されています。
今回はそんな「日本刀の楽しみ方」について考えてみたいと思います。
一緒に見ていきましょう。
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要点だけであれば、3.ポイントをご覧下さい
1.種類
日本刀とは、日本固有の鍛治製法により作られた刀のことです。
平安時代末期から出現した反り(そり)がある剣のことです。
種類
(twitter 関鍛冶伝承館様より引用:https://twitter.com/sekikaji/status/1041592806295298048)
形状により以下に分類される
・剣(けん・つるぎ)
(文化遺産オンライン様より引用:https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/497613)
刀身に反り(そり)がなく完全に両刃(りょうば)となっている作りのもの。
日本では古墳時代の頃まで使われていた。
・太刀(たち)
(名古屋刀剣ワールド様より引用:https://www.touken-world.jp/tips/50141/)
戦国時代まで一般的な刀。
刃を下にして吊るして携帯する。
刀身(とうしん)の反り(そり)が深いものが多い。
比較として、打刀(うちがたな)よりも反りが大きく長いです。
・打刀(うちがたな)
(刀剣ワールド様より引用:https://www.meihaku.jp/sword-basic/utigatana/)
室町時代頃から登場して江戸時代に最も一般的な刀となっている物。
太刀(たち)よりも反りの少ないもの。
刃を上にして携帯する。
刃の長さが60センチ以上のもので、一般的に日本刀と言うとこれを指す。
ちなみに60センチ未満のもの脇差(わきざし)と呼ぶ。
・長巻(ながまき)
(模造刀・居合刀・和小物・時代劇衣装・小道具の販売「むろまち」様より引用:https://muromachi-style.jp/katana/takemitu/nagamaki/)
ほぼ刀身(とうしん)と同じ長さの柄を持つ大きな太刀。
大太刀(おおだち)の柄を延長して取り回しやすくした中巻き(ながまき)から発展したもの。
・薙刀(なぎなた)
(名古屋刀剣ワールド様より引用:https://www.meihaku.jp/sword-basic/yari-naginata/)
なぎ払うことを目的とした刀。
槍(やり)に近い形状だが、太刀(たち)と同じく反り(そり)のある刀身(とうしん)を持っている。
・仕込み刀(しこみがたな)
(模造刀・居合刀・和小物・時代劇衣装・小道具の販売「むろまち」様より引用:https://muromachi-style.jp/katana/m_sikomi/)
刀身(とうしん)をいろいろなものに仕込んで偽装した隠し武器の事。
時代劇などでよく見る杖(つえ)などに仕込んでいる。
斬れ味による分類
(刀剣ワールド様より引用:https://www.touken-world.jp/tips/57645/)
上から斬れ味が良い。
斬れ味高い
・最上大業物(さいじょうおおわざもの:15工)
(刀剣ワールド様より引用:https://www.touken-collection-nagoya.jp/touken-introduction/nihontou-strongest/)
最上大業物とは「懐宝剣尺」と「古今鍛冶備考」により選ばれた日本刀の中でも、特に切れ味が秀でた作例を鍛造した刀工のことです。
1797年(寛政9年)の懐宝剣尺初版で古刀期の刀工5工、新刀期の刀工7工の計12工が選出されました。
1805年(文化2年)の再版のときには、新刀期の刀工1名を追加。そして、1830年(文政13年)の「古今鍛冶備考」刊行時に、古刀期の刀工2工を加えて、計15工となったのです。
また、この選出は刑死した罪人の死体を使った「試し斬り」によって行なわれました。使用された死体について懐宝剣尺は、「30歳前後から50代前後の男子の胴」「平時に荒事をしていて骨組の堅い者の乳割(ちちわり:両乳首より少し上の部分を指す試し斬り用語)以上に堅い所」と記載。乳割の部分は胸骨が発達しているため断ちにくいのですが、「乳割以上に堅い所」とありますから、さらに断ちにくい部分が選ばれたことが分かります。
この堅い部分に10回切り込みを繰り返して8~9回、見事に両断するか、両断寸前まで切り込めた作例が最上大業物と判定されました。
(刀剣ワールド様より引用:https://www.touken-world.jp/tips/57645/)
↑
・大業物(おおわざもの:21工)
(明倫産業株式会社様より引用:https://kako.nipponto.co.jp/swords3/KT326091.htm)
大業物の判定基準は、「30歳前後から50歳代前後の男子の胴」で「平時に荒事をしていて骨組の堅い者の乳割(ちちわり:両乳首より少し上の部分を指す試し斬り用語)以上に堅い所」を10回斬撃したときの切れ具合で決まります。
具体的には、10回中、7〜8回両断または両断寸前まで切り込めた場合が大業物です。ちなみに8〜9回の場合は最上大業物と判定されました。
(刀剣ワールド様より引用:https://www.touken-world.jp/tips/57646/)
↑
・良業物(よきわざもの:58工)
(aucfan様より引用:https://aucview.com/yahoo/x1074758732/)
「良業物」(よきわざもの)とは、刑死した罪人の死体を使った試し斬りの結果、「大業物(おおわざもの)に次ぐ切れ味を有している」との評価を得た業物のことです。いずれも江戸時代後期に編纂された「懐宝剣尺」(かいほうけんしゃく)と「古今鍛冶備考」(ここんかじびこう)に記されており、刀工の数は総勢58。平時に荒事をしている30歳〜50歳前後の男子の胴で、乳割(ちちわり:両乳首より少し上の部分)以上に堅い部分を10回斬撃して5~7回両断もしくは両断寸前まで切り込めた作例が選ばれました。
(刀剣ワールド様より引用:https://www.touken-world.jp/tips/57648/)
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・業物(わざもの:93工)
( 銀座 誠友堂様より引用:https://www.seiyudo.com/ka-08051.htm)
「業物」(わざもの)とは、江戸時代後期の書物「懐宝剣尺」(かいほうけんしゃく)と「古今鍛冶備考」(ここんかじびこう)において、「最上大業物」(さいじょうおおわざもの)や「大業物」(おおわざもの)、「良業物」(よきわざもの)に次ぐ切れ味だと評価された93刀工のことです。
30~50歳前後の男子の胴で、平時に荒事をしていて骨組の堅い者の乳割(ちちわり:両乳首より少し上の部分を指す試し斬り用語)以上に堅い部分を切りつけ、10回中3~4回両断もしくは両断寸前まで切り込めた作例が、業物と認定されました。(刀剣ワールド様より引用:https://www.touken-world.jp/tips/57650/)
斬れ味低い
有名な刀
1.にっかり青江(あおえ)
(刀剣ワールド様より引用:https://www.touken-world.jp/search-noted-sword/saneiketsu-meito/54969/)
にっかり青江は地肌が青黒く光る綺麗な刀です。
現在は丸亀市(香川県)が購入し保管されています。
にっかりと言う名はにっこりと笑う女の子を倒したことから付けられたと言われています。
2.虎徹(こてつ)
(柏原美術館様より引用:https://www.kashiwabara-museum.jp/collection/lifeanddeath/007.html)
有名な近藤勇(新選組隊長)が所有していた刀です。
その当時でも虎徹は名刀として名高いものだったそうで、入手困難な物でした。
「今宵の虎徹は血に飢えている」と言う決めゼリフがあったとかなかったとか。
有名な刀ゆえに、市場に流通している物はほぼ偽物のようです。
3.菊一文字則宗(きくいちもんじのりむね)
(歴史プラス様より引用:https://rekishiplus.com/?mode=f10)
沖田総司(新選組)の所有する名刀です。
作風は長く細い太刀(たち)をしています。
非常に貴重で現存する刀が国宝や重要文化財に指定されています。
4.三日月宗近(みかづきむねちか)
非常に素晴らしい刀だとされており、天下五剣の1つです。
現在は国立博物館で展示されています。
刃紋(はもん)が三日月のような模様になって見える事からそう呼ばれます。(これは刀を作る際、金うちの跡とされています)
5.宗三左文字(そうざさもんじ)
(むしゃ処様より引用:https://www.shisouan.com/musha/heshikiri.html)
こちらは謎の多い刀です
刀匠(とうしょう)が不明な「無名の刀」にもかかわらず、戦国時代に名だたる武将の手に渡りました。
6.雷切(らいきり)
(READYFOR様より引用:https://readyfor.jp/projects/tachibanamuseum/announcements/164324)
武将、立花道雪(たちばなどうせつ)が所持していたとされる刀です。
ある時に夕立ちとともに雷が襲ってきたそうですが、その雷を刀で斬り裂いた事が名の由来とされています。
(どうもこれは全くのデタラメでは無いようで、雷切の刀身(とうしん)には高圧電流が流れた焼き跡が残っています。)
7.袮々切丸(ねねきりまる)
(まっぷる様より引用:https://www.mapple.net/original/213355/)
日本最大の大太刀(おおだち)と言われて、重さが24kgもあります。
この名の由来は祢々(ねね)と言う妖怪をこの刀が勝手に鞘から抜け、切り捨てたと言う逸話からです。
現在は日光二荒山神社(にっこうふたらさんじんじゃ)に所蔵されています。
刀身(とうしん)の半分しか焼きが入っていません。
8.正宗(まさむね)
(WANDER 国宝様より引用:https://wanderkokuho.com/201-00520/)
非常に有名な刀です。
刀身(とうしん)の地金(じがね)の美しさではNo,1です。
鎌倉時代から南北朝時代に活躍した刀工(とうこう)とその刀の名前です。
刀に銘(めい)を彫っていないことが多いようです。
9.妖刀村正(ようとうむらまさ)
(読売新聞オンライン様より引用:https://www.yomiuri.co.jp/culture/20200804-OYT8T50114/)
聞いたことある方も多いと思います。
妖刀と言えば村正です。
名の由来はこれを所持した徳川家に次々と不幸が襲ったからだそうです。
アニメの題材にも良くなっています。
元々は千子村正(せんごむらまさ)と言う名前です。
特徴は切れ味が鋭いことです。
現在は国立博物館に保管されています。
10.童子切安綱(どうじきりやすつな)
(津山瓦版様より引用:https://www.e-tsuyama.com/report/2020/02/post-1965.html)
天下五剣の1つです。
平安時代に作られたとされています。
由来は酒呑童子(しゅてんどうじ)と言う鬼がいて、源頼光(みなもとのよりみつ)がこの刀で斬ったという事からです。
現在は国立博物館に展示されております。
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2.楽しみ方
まずは手に入れます。
手に入れ方は
↓↓↓
・調べる
・お店に行く
・手に入れる(手に入れた後)
楽しみ方として以下の三つがあります。
↓↓↓
・鑑賞する
・飾る
・語る
手に入れ方
調べる
刀剣販売店で見る
まだ購入する気がないことを告げ、教えてもらいます。
現物を見られると知識も深まります。
美術展に行く
販売店にも置いていないような本物の勉強ができます。
周りに気兼ねなく鑑賞できます。
本(図鑑)を読む
図書館、本屋で図鑑を購入(借りる)し、自学自習をします。
一通りの知識を補えます。
お店(サイト・市場)に行く
事前ポイント
・自分の欲しい刀を明確にする
初心者さんなら安めでも見た目を重視する。
・自分の中で予算を決めておく
相場を調べていく。(10万円を切ると相当安く、出来れば20万円以上は用意したい所です。)
・保管場所を確保する
刀身(とうしん)の保管と拵(こしらえ→日本刀の外装)を飾る場所の確保します。
通常刀身(とうしん)は飾らずに保管し、拵(こしらえ→日本刀の外装)のみを飾ります。
刀身(とうしん)→湿気の少ない冷暗所に、保存用の白鞘(しらさや)に入れて保管
拵(こしらえ→日本刀の外装)→床の間など(日の当たらない場所)で刀身(とうしん)の代わりに木の刀(通称:つな木)を入れて、刀掛け(かたなかけ→定番の刀を飾る道具)を使用して飾る
3通りの方法
↓↓↓
お店(刀剣販売店)
各地に点在しており、初心者さんにも色々教えてくれます。
メリット
実物をみられる
解説してもらえる
デメリット
時間かかる、敷居が高い
全国刀剣店紹介。
骨董市場
刀の専門ではなくても販売していたりします。
刀の専門店が運営するプロ向けの古物市場では、古物免許の提示が求められますので素人には向きません。
メリット
お値段が安い場合がある
デメリット
販売者自身に知識がない傾向がある
粗悪品がある
ネット通販
オークション
フリマアプリ(模造刀のみ)
専門店サイト(刀剣販売店が運営)などです。
メリット
気楽に買える
デメリット
粗悪品も多く、初心者はよく分からない。
手に入れる(手に入れた後)
確認ポイント
・全体の状態をチェックする
・刃が錆びていないか?細かい傷がないか?
購入した後
・新しく購入した場合は、銃砲刀剣類登録証がもれなく無料で付いてきます。(必ず付くので、無いのはおかしい)
・絶対、教育委員会に所有者変更届を手続きしましょう。
↓↓↓
届け出
日本の美術品として個人で購入ができます。
特に免許はいらず、申請すれば自宅に置いておいてもOKです。
※必ず届出をしてください。
じゃないと犯罪になります。
オークションなどで銃砲刀剣類登録証がない状態で出されてある場合、違法なので注意して下さい。
・手入れ道具を買う。
↓↓↓
例えば刀油など。
手入れをする
※注意
打ち粉のつけすぎは傷がつく原因になるそうです。
適度につけるよう心がけましょう。
楽しみのポイント
楽しみ方は以下の3つです。
↓↓↓
観賞する
飾る
語る
鑑賞する
日本刀の鑑賞ポイントは3つです。
・姿(すがた→刀全体のこと)
・刃文(はもん→刃の縁に浮かび上がる模様)
・地鉄(じがね→刀の肌目の文様)
上級者の場合、産地を見極めるそうです。
有名産地は五箇伝(ごかでん)と呼ぶそうです。
↓↓↓
・備前伝(びぜんでん→岡山)
・山城伝(やましろでん→京都)
・大和伝(やまとでん→奈良)
・美濃伝(みのでん→岐阜)
・相州伝(そうしゅうでん→神奈川)
正しい鑑賞方法があるようです。
↓↓↓
刀に向かって一礼する
↓
刀の姿(すがた→全体)をみる(刀身を持ち垂直にして、手を伸ばし気味にする)
↓
地鉄(じがね)を見る(右手で刀身を持ち、左手で袱紗を当てる)
↓
刃紋(はもん)を見る
↓
鋒(きっさき)を見る
↓
茎(なかご)を見る
↓
刀枕(かたなまくら)に刀を置く
↓
一礼して終わり
飾る
刀掛け(かたなかけ)にディスプレイをして楽しみます。
床の間が一般的ですが、日光と湿気がない場所ならOKです。
通常、刀身(とうしん)は飾らずに保管し、拵(こしらえ→日本刀の外装)のみを飾ります。
刀身(とうしん)→湿気の少ない冷暗所に、保存用の白鞘(しらさや)に入れて保管
拵(こしらえ→日本刀の外装)→床の間など(日の当たらない場所)で刀身(とうしん)の代わりに木の刀(通称:つな木)を入れて、刀掛け(かたなかけ→定番の刀を飾る道具)を使用して飾る
語る
都道府県にそれぞれコミュニティー(刀剣愛好会)があり、そちらに参加してみましょう。
オフ会から勉強会など企画されたりします。
ネット上でもグループが作られたりしているかもしれません。
服装
羽織(はおり→和装ジャケット)
御召(おめし→光沢のあるドレッシーな生地)
茶色
着物
御召(おめし→光沢のあるドレッシーな生地)
白
帯
角帯(かくおび→一般的な長方形の帯)
博多献上(はかたけんじょう→男の定番帯)
黒
足袋(たび→和装靴下)
紺
履物
雪駄(せった→底に革を貼ったカジュアル草履(ぞうり)の一種。男性のみ)
カラス
羽織紐(はおりひも→羽織の前面につく紐)
笹波組み(さざなみぐみ→矢羽根柄になる組み方)
紺
袴
御召(おめし→光沢のあるドレッシーな生地)
茶
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3.ポイント
・着物が好きな方は、侍にも関心がある
・日本刀の種類は6種類ほどある
・有名な刀は歴代10選。
・楽しみ方として、鑑賞・飾る・語るがある
以上、男の和服着物の日本刀でした。
時代劇での戦闘シーンは、男性なら一度は憧れた事がありますよね。
日本刀を近くでみる事も中々出来ないので、その美しさをもっと堪能してみましょう。
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